冠水・水没時に最優先なのは「人の安全」で、車の延命は二の次と割り切る。走行中に冠水路へ進入しないのが原則で、迷ったら回避。水深の目安は、歩道の縁石(約15cm)を超えたら危険域、タイヤ半分(約30cm)で吸気・電装・排気に影響が出る。すでに冠水域に入ってしまった場合は一定の低速で波を立てずに直進し、停止・方向転換は避ける。エンジンが止まったら二度とかけない。吸気・シリンダーに水が入るとハイドロロックで内部破損に直結し、再始動の試行は致命傷になる。プッシュスタートの「ON」操作も禁物で、電装ショートやエアバッグ系統の誤作動リスクを高める。EV・ハイブリッドは高電圧系が絶縁設計とはいえ、浸水後の自己判断操作は危険。車外へ避難し、フラットベッド指定で救援要請する。高速道路や幹線での冠水は二次事故の危険が高い。ハザード・停止表示器材で被視認性を上げ、可能なら路肩・非常駐車帯へ惰性で寄せ、乗員は車線側ドアを開けずにガードレール外へ退避。道路管理者(#9910)や非常電話で通報し、レッカーは加入保険のロードサービス→JAF→ディーラーの順で手配する。現場がさいたま市周辺なら、位置共有と併せて「レッカー さいたま市」で近隣の24時間対応業者を把握しておくと、到着目安と費用条件の比較がしやすく配車がスムーズになる。現場でやってはいけないNGは、ボンネットを開けての素手点検、スタータを回す「確認」、排気口をふさぐ、ジャッキアップによる無理な脱出、牽引ロープでの引きずり出し(電装・足回り損傷の拡大)。正解は、①安全確保と退避、②現場記録(車外から水位線・室内の浸水高・周囲状況を撮影)、③現在地の特定(路線名・上り下り・キロポスト/電柱番号・目標物)、④救援要請時に「車種・駆動方式・EV/HVの有無・浸水高・エンジン停止有無・排気が水没しているか」を即答、の順。レッカー基準は保守的に運用する。次のいずれかに該当したら自走不可=レッカー一択と考える。ドア下端を超える水位、フロア面が濡れている、吸気口の高さに達した、エンジンが一度でも停止した、排気口が水没した、AT・デフのブリーザーまで浸水が疑われる、メータに警告(ABS/エアバッグ/電源系)が点いた、ハブやブレーキから異音・引きずりがある。ランフラットやSUVでも例外ではない。応急的に動かして良いのは、トレッド上で浅い水たまりを低速で抜け、停止も警告もないケースに限る。レッカー到着までの待機は、車内に戻らず安全地帯で。スマホは省電力、救援車の会社名・担当名・車両ナンバーを控え、作業前に「無料搬送距離、超過単価、夜間割増、保管ヤード料、二次搬送可否」を電話口で復唱する。牽引方式はFR/4WD/EVで条件が異なるため、フラットベッド手配の可否を事前に確認。浸水後の“やるべきこと”は、レッカー先での無通電点検と乾燥だ。エンジンオイル・ATF・デフオイルの乳化(白濁)確認、ベアリング・ブレーキ・配線コネクタ・ヒューズボックスの水侵入、シート下・カーペット下の断熱材の含水、センサー(O2/TPMS/車速)やモーター類(ファン・ワイパー)の作動を順にチェックする。室内浸水はカーペット・吸音材の撤去乾燥と消毒が前提で、放置すると腐食・カビ・異臭の温床になる。保険対応を想定するなら、水位線の写真、時刻・場所、レッカー伝票、修理見積・部品明細を揃え、自己判断の再始動や走行で損傷を拡大させないことが肝。まとめとして、冠水・水没時の正解は「エンジンに触れない」「人を先に避難」「記録を残して専門手配」。レッカー基準は“少しでも迷ったら自走しない”が鉄則で、フラットベッド搬送と無通電点検を起点にすれば、修理費の膨張と安全リスクを最小化できる。